イタリアンパテント ゴートレザー編 サロアル的革講座 CHAPTER.7
その発色と輝きは老舗ジュエリーメゾンが作る美しい宝石のごとく
こんにちは。 社長兼レザーバイヤーの満田です。 今回もサロアルセレクトの革にまつわる「いろは」をお届けいたします。 今回は昨シーズン新たに採用した「イタリアンパテントゴートレザー」についてご紹介したいと思います。直感で手繰り寄せた最高級のエナメルレザー
イタリアンパテントゴートレザー(以降、IPGレザー)は、その名の通り、ヤギの革にポリウレタン(以降PU)のコーティング加工(=エナメル表面加工)を施したイタリア製の革です。エナメルという呼び方とパテントという呼び方がありますが、いずれも同じ革を指します。サロアルではネーミング的に少し洗練された印象のパテントを使っております。 一般的に、エナメル革はエナメルをのせていない革に比べ、エナメル樹脂をのせる工程が増えるため、その分の手間と樹脂代がかかり、エナメル樹脂なしの革よりもお値段が高いのです。 こちらのレザーは、PUを革の表面にのせる前に、さらにひと手間かけ、革の表面にパール加工がされております。これによって、エナメル特有のジェリー状の輝きに、パールの内なる輝きも加わり、より上品な輝きを放つのが特徴です。
世界最大の革の見本市である「リネアペレ」
世界最大の革の見本市である「リネアペレ」にて、その美しさに一目惚れしました。ただし、お値段が高いので、要検討事項とし、迷いながらの帰国となりました。それでもその美しさが忘れられずに採用を決定しました。IPGレザーは自信を持ってお届けできるレザーです。サロアルのレザーの種類の中では、ボックスカーフレザーと並ぶ最もランクの高い「ラグジュアリー」なレザーです。
イタリアンパテントゴートレザーの8つのポイント
IPGレザーは、以下の特徴があります。- 美しさ:サロアルオリジナルカラーで別注した美しいカラー、ゴート革の独特のシボや表面加工など、その雰囲気はまさにイタリアンラグジュアリー。
- 耐久性:PUコーティング加工が施されているため、傷がつきにくく、長年ご使用いただいてもあまり劣化しません。
- 耐水性:PUコーティング加工は水に強く、雨や汗など多少の水は弾きます。
- 軽さ:PUコーティングを革の上にのせる分、通常のレザーよりも重くなりがちなパテントレザーですが、ゴート革ゆえに実現する軽さです。
- 柔らかさ:コシのある柔らかさはとても扱いやすく、バッグやお財布など様々なアイテムに応用できます。
- 肌触りの良さ:シボには独特の凸凹があるので、肌に貼り付くビニールのような嫌な肌触りは無く、とても快適です。
- お手入れ不要:お手入れはほとんど必要なく、長くご愛用いただけます。
- 大人のニュアンスカラー:サロアルの別注カラーで、色出しから製作依頼をしたので、コーディネートに溶け込む大人のお色に仕上がっております。